信州飯田で買ってきた信濃鶴というお酒です。
どういうわけか専務取締役杜氏の純米酒ブログを見るようになり、故郷の飯田に帰ったときには是非買い求めようと思っていたのが信濃鶴で、念願かなって手に入れることが出来ました。長生社という長生きできそうな名前の蔵で、長野県の駒ヶ根で純米酒だけを醸しています。
最近こってり系の酒ばかり飲んでいたこともあり、すっきりした酒質に最初はとまどいましたが、考えてみれば信濃鶴は特別な酒ではなく生活の中で当たり前に飲まれる酒なんだからすっきりしていて当然。地元の行事や祝い事、消防団の集会などで普通に登場する酒なんですね。私は最初、純米酒だったらもっと旨口でコクがあったほうがいいのでは?と思ったりもしましたが、信濃鶴 純米はあくまで普通酒。普通酒で純米酒を達成しているのだから、そんな事を言うのはお節介なんだと最近理解できました。普通酒なのに比較的高級な純米酒と比較されてしまうのはとても不利だなぁと思ってしまいます。普通酒なのに純米酒という位置づけが難しい酒であります。恐らく日本で最も純米酒と意識されずに飲まれている純米酒なのではないでしょうか。地元で普通に飲まれる酒が純米酒っていうんだから駒ヶ根の人は幸せですね。
信濃鶴 純米は、飯島産美山錦の60%精白です。きれいでさらっとして飲み飽きしないのは普通酒として重要です。家に1月出荷と3月出荷があったので比べてみたところ、1月出荷の方は香りが落ち着いていたので自家熟成も試しているところです。
次に信濃鶴 特別純米。精米歩合55%です。1.8Lで2048円です。純米より5%多く磨いており。信濃鶴の個性はかわらず、さらにキレがよくなっています。我が家ではこれが一番早く無くなりました。
目をつぶって4升ほど買い込んでしまいましたが、毎日、結構気に入って飲んでいます。身体にすっとミネラルウォーター?の様に浸透していく感じで、不思議です。故郷に近いところの水を使っているからかも知れません。
誤解がないように書いておきますが、信濃鶴をミネラルウォーターと思って飲んでいるわけではないです。
6月7日は全国新酒鑑評会公開利き酒会と日本酒フェア。
仕事場を早々に後にして池袋へ。今回は全国新酒鑑評会公開利き酒会はパス。日本酒フェアだけに参加しました。
入り口で1000円を支払い、日本酒フェアのロゴ入りきき猪口をもらって会場に入ります。日本酒フェアは各県の酒造組合がブースを出し、各県の酒を試飲できるというシステム。各県限られたスペース内で色々と趣向を凝らしています。なかでも鳥取県は燗にしてくれるサービスがあったり、高知県は宇宙酵母という宇宙で培養した酵母で造った酒が並んでいて目をひきました。
店頭で気になっていた銘柄なども出品されていて、一通り試すことが出来ました。そんな中で私が「これは!」と思ったのが島根の開春。開春に限らず島根県は試飲も1つの蔵につき複数のクラスが試飲でき、味も全体的に旨かったです。滋賀県も良いなぁと思う酒が幾つかありました。石川では能登半島地震で45あった蔵が37にまで減少してしまったなどといった話も聞きました。再開の予定もないそうで残念です。最近飲んでいる信濃鶴は出品されていませんでした。今回は販売もアリのフェアだったんですが、良いなと思う酒は試飲だけだったりして残念。逆に販売中の酒が試飲できなかったりとチグハグなところも。
全体的な感想ですが、全国規模のフェアとしては小規模すぎないですかね?もっとでかい会場で試飲と販売をしっかり出来ないモノでしょうか?結構買う気あったんですけど。。。販売に関してはどの酒が販売対象なのかわかりにくく、即売というのは名ばかりで結局一本も買おうと思えませんでした。それに蔵元の方達が酒を注いだり、話をしたり、販売をしたり、とても忙しそう。販売と試飲はきっぱりわけた方が良いのではと思いました。それと、お酒が多いのに試飲のシステムが非効率なので十分楽しめませんでした。小規模な蔵もかなり出ていたのですが、それを試すにはブースの人に頼まなければなりません。トークに入っているとかなり待ちます。ここで順番待ちが発生しますから、利ける量は限られます。試飲はもっと工夫したほうが良さそう。
なんか文句ばっか言ってますが、小さい蔵が味を知ってもらう機会はそう無いでしょうからこういうフェアって大事だと思うのです。だからもっと何とかして欲しいですね。
今回も新しいお酒との出会いがいくつかありましたから、来年もぜひ行ってみたいと思いました。
法事で信州に帰省してきました。
東京->豊橋->飯田のルートで4時間。今は飯田線に特急があるので高速バスと同じ時間で飯田まで行けます。電車だと比較的空いており社内を自由に動けるためとても快適です。次回もバスではなく電車で帰省したいと思いました。
さて、純米酒の話です。
飯田についたら行こうと決めていた酒屋さんがあります。酒蔵しお澤さんという酒屋さんなのですが、そこの店主の塩澤さんと会ったのは今から10年くらい前の事です。当時私がアルバイトをしていた飲食店の酒屋さんが塩澤さんでした。短期のアルバイトでしたが、お酒の運搬などを手伝いながら、お忙しい中、何も知らない自分にお酒のことをいろいろと教えてくださった事を記憶しています。塩澤さんが熱く日本酒について話されていたイメージがずっと記憶に残っていて自然と日本酒を好むようになり、今の自分があると思っています。そういえば夏子の酒も塩澤さんが教えてくれました。ずっとお店に行きたいと思っていたのですが、親戚と一緒だったり、短い帰省の間にいろいろな人に会ったりでなかなか実現出来ずにいました。
もう一つの目的は、飲んだこともないのにどういうわけかマイブーム(笑)な「信濃鶴」を手に入れるためです。HPで塩澤さんの所にあるのは確認済みです。
駅でタクシーに乗って、行き先を告げるとタクシーがどんどん山の方に向かっていくので少し心配になったのですが、ありました。「飯田酒蔵しお澤」。店内に入ってびっくり。冷蔵庫が壁一面にズラッと並んでおり、その様に圧倒されます。壁や棚の空いているところには造りの写真や酒器が飾られ、雑誌の切り抜きやワープロで打ち出した蔵情報などが貼ってあり、見ていて飽きません。「さすがだなー」と、店内をぐるっと歩いてみましたが塩澤さんはお留守の様子。しばし店内を眺めていると奥様らしき方が声をかけてくれました。「今日は信濃鶴を買いに来たんです」と伝えると「これはウマイよ、2000円以下なのに3000円以上の味がする凄い酒だよ!」と教えてくれました。目をやると信濃鶴の一升瓶の首にはワープロの打ち出しがぶらさがっており、「日本酒のプロジェクトX」という様なことが色々と書いてありました。これは買わなければなるまいということで、一升瓶を3本(純米、特別純米、稲穂)、お土産様に4合瓶を2本レジに持って行きました。
最後の一本は別の銘柄にしようと思い、長野の蔵の生原酒くださいと言うと、お店の方が塩澤さんを電話で呼んでくださり、店内で10分ほど待ったところで10年ぶりにご挨拶させていただきました。10年前とは髪型が違うくらい。お変わりない感じでした。塩澤さんも10年前の事なのに、私のことをかすかに覚えていてくださいました。早速リクエストするとすぐにいくつかの銘柄を選んでくれ、その中で気に入ったものを一本選びました。選んだのは信濃錦の生原酒。これと信濃鶴を一緒の箱に入れてもらい自宅に直送してもらいました。
その後、タクシーを待つ間に塩澤さんが「抜群にいい」という滝澤や信濃錦のサンプルを試飲させていただきました。確かにうまい。特に滝澤は生原酒で、加水火入れして出荷予定だそうで、”これだけの酒、このままの方が絶対いいのになぁ” などと感じます。純米吟醸などはかなりよかったです。あっという間に時間が過ぎてしまい、タクシーに乗ってお店を後にしました。ほんの少しでしたが楽しい時間でした。
お世辞にも便利な場所とは思えないのですが(ゴメンナサイ)、これだけのお店であれば地酒ファンなら絶対行くだろうなぁと思いました。飯田に帰省する楽しみがふえました。
飯田酒蔵しお澤
http://www.sakenoshiozawa.com/
0265-22-0508
信濃鶴、信濃錦、夜明け前、御湖鶴など県産酒のほか全国の地酒が揃っています。