台風の日、笹塚に日本酒を買いに行ってきました。笹塚と言えばもちろんマルセウ本間商店。今回は本間さんが商品の補充で忙しそうだったので奥様に相談して選びました。特別選別米を使っているため純米とは書いてありません。(等外米のため)でもちゃんと純米酒です。常温でも旨いのですが、少し温度が高めの燗にすると別物のような味わいが舌を包みます。最近は田中農場の燗を飲んでから信濃鶴の稲穂を飲むという流れが出来ています。
諏訪泉の無濾過生原酒は、十数年前から本間商店で販売しているそうです。蔵元は無濾過生原酒の出荷には積極的ではないので、「無濾過生原酒がこれだけ揃っているのは凄いですね」と言ったら「信頼関係です」とおっしゃってました。電車賃を払っても本間商店に通ってしまうのには信頼関係でしか揃えられないお酒があるからなんですねー。
日本酒の銘柄は関取を連想させるような名前や動物に因んだ銘柄が何故かが多いのですが、この風の森は読んで字のごとく森を吹き抜ける風のような涼やかな印象を受けます。良い名前です。同僚の女性も「名前で決めた」と言って風の森を選んでいました。奈良県は油長酒造が蔵元です。HPはこちら
私が手にしたのは新酒の風の森 純米しずく酒。しずく酒とは首吊りタンク取りのことだそうです。一口飲むと個性的なのにしっかりとした旨みがあり、バランス良くまとまっている事に驚きます。温度を選ばず冷やでも燗でもいけます。醪日数38日、精米歩合65%。奈良県産アキツホを原料米にしているとはいえ、これだけのお酒が2300円で買えることに感謝です。最近最も好きな銘柄の一つですね。買ったのはいつものマルセウ本間商店です。
信州飯田で買ってきた信濃鶴というお酒です。
どういうわけか専務取締役杜氏の純米酒ブログを見るようになり、故郷の飯田に帰ったときには是非買い求めようと思っていたのが信濃鶴で、念願かなって手に入れることが出来ました。長生社という長生きできそうな名前の蔵で、長野県の駒ヶ根で純米酒だけを醸しています。
最近こってり系の酒ばかり飲んでいたこともあり、すっきりした酒質に最初はとまどいましたが、考えてみれば信濃鶴は特別な酒ではなく生活の中で当たり前に飲まれる酒なんだからすっきりしていて当然。地元の行事や祝い事、消防団の集会などで普通に登場する酒なんですね。私は最初、純米酒だったらもっと旨口でコクがあったほうがいいのでは?と思ったりもしましたが、信濃鶴 純米はあくまで普通酒。普通酒で純米酒を達成しているのだから、そんな事を言うのはお節介なんだと最近理解できました。普通酒なのに比較的高級な純米酒と比較されてしまうのはとても不利だなぁと思ってしまいます。普通酒なのに純米酒という位置づけが難しい酒であります。恐らく日本で最も純米酒と意識されずに飲まれている純米酒なのではないでしょうか。地元で普通に飲まれる酒が純米酒っていうんだから駒ヶ根の人は幸せですね。
信濃鶴 純米は、飯島産美山錦の60%精白です。きれいでさらっとして飲み飽きしないのは普通酒として重要です。家に1月出荷と3月出荷があったので比べてみたところ、1月出荷の方は香りが落ち着いていたので自家熟成も試しているところです。
次に信濃鶴 特別純米。精米歩合55%です。1.8Lで2048円です。純米より5%多く磨いており。信濃鶴の個性はかわらず、さらにキレがよくなっています。我が家ではこれが一番早く無くなりました。
目をつぶって4升ほど買い込んでしまいましたが、毎日、結構気に入って飲んでいます。身体にすっとミネラルウォーター?の様に浸透していく感じで、不思議です。故郷に近いところの水を使っているからかも知れません。
誤解がないように書いておきますが、信濃鶴をミネラルウォーターと思って飲んでいるわけではないです。
6月7日は全国新酒鑑評会公開利き酒会と日本酒フェア。
仕事場を早々に後にして池袋へ。今回は全国新酒鑑評会公開利き酒会はパス。日本酒フェアだけに参加しました。
入り口で1000円を支払い、日本酒フェアのロゴ入りきき猪口をもらって会場に入ります。日本酒フェアは各県の酒造組合がブースを出し、各県の酒を試飲できるというシステム。各県限られたスペース内で色々と趣向を凝らしています。なかでも鳥取県は燗にしてくれるサービスがあったり、高知県は宇宙酵母という宇宙で培養した酵母で造った酒が並んでいて目をひきました。
店頭で気になっていた銘柄なども出品されていて、一通り試すことが出来ました。そんな中で私が「これは!」と思ったのが島根の開春。開春に限らず島根県は試飲も1つの蔵につき複数のクラスが試飲でき、味も全体的に旨かったです。滋賀県も良いなぁと思う酒が幾つかありました。石川では能登半島地震で45あった蔵が37にまで減少してしまったなどといった話も聞きました。再開の予定もないそうで残念です。最近飲んでいる信濃鶴は出品されていませんでした。今回は販売もアリのフェアだったんですが、良いなと思う酒は試飲だけだったりして残念。逆に販売中の酒が試飲できなかったりとチグハグなところも。
全体的な感想ですが、全国規模のフェアとしては小規模すぎないですかね?もっとでかい会場で試飲と販売をしっかり出来ないモノでしょうか?結構買う気あったんですけど。。。販売に関してはどの酒が販売対象なのかわかりにくく、即売というのは名ばかりで結局一本も買おうと思えませんでした。それに蔵元の方達が酒を注いだり、話をしたり、販売をしたり、とても忙しそう。販売と試飲はきっぱりわけた方が良いのではと思いました。それと、お酒が多いのに試飲のシステムが非効率なので十分楽しめませんでした。小規模な蔵もかなり出ていたのですが、それを試すにはブースの人に頼まなければなりません。トークに入っているとかなり待ちます。ここで順番待ちが発生しますから、利ける量は限られます。試飲はもっと工夫したほうが良さそう。
なんか文句ばっか言ってますが、小さい蔵が味を知ってもらう機会はそう無いでしょうからこういうフェアって大事だと思うのです。だからもっと何とかして欲しいですね。
今回も新しいお酒との出会いがいくつかありましたから、来年もぜひ行ってみたいと思いました。
法事で信州に帰省してきました。
東京->豊橋->飯田のルートで4時間。今は飯田線に特急があるので高速バスと同じ時間で飯田まで行けます。電車だと比較的空いており社内を自由に動けるためとても快適です。次回もバスではなく電車で帰省したいと思いました。
さて、純米酒の話です。
飯田についたら行こうと決めていた酒屋さんがあります。酒蔵しお澤さんという酒屋さんなのですが、そこの店主の塩澤さんと会ったのは今から10年くらい前の事です。当時私がアルバイトをしていた飲食店の酒屋さんが塩澤さんでした。短期のアルバイトでしたが、お酒の運搬などを手伝いながら、お忙しい中、何も知らない自分にお酒のことをいろいろと教えてくださった事を記憶しています。塩澤さんが熱く日本酒について話されていたイメージがずっと記憶に残っていて自然と日本酒を好むようになり、今の自分があると思っています。そういえば夏子の酒も塩澤さんが教えてくれました。ずっとお店に行きたいと思っていたのですが、親戚と一緒だったり、短い帰省の間にいろいろな人に会ったりでなかなか実現出来ずにいました。
もう一つの目的は、飲んだこともないのにどういうわけかマイブーム(笑)な「信濃鶴」を手に入れるためです。HPで塩澤さんの所にあるのは確認済みです。
駅でタクシーに乗って、行き先を告げるとタクシーがどんどん山の方に向かっていくので少し心配になったのですが、ありました。「飯田酒蔵しお澤」。店内に入ってびっくり。冷蔵庫が壁一面にズラッと並んでおり、その様に圧倒されます。壁や棚の空いているところには造りの写真や酒器が飾られ、雑誌の切り抜きやワープロで打ち出した蔵情報などが貼ってあり、見ていて飽きません。「さすがだなー」と、店内をぐるっと歩いてみましたが塩澤さんはお留守の様子。しばし店内を眺めていると奥様らしき方が声をかけてくれました。「今日は信濃鶴を買いに来たんです」と伝えると「これはウマイよ、2000円以下なのに3000円以上の味がする凄い酒だよ!」と教えてくれました。目をやると信濃鶴の一升瓶の首にはワープロの打ち出しがぶらさがっており、「日本酒のプロジェクトX」という様なことが色々と書いてありました。これは買わなければなるまいということで、一升瓶を3本(純米、特別純米、稲穂)、お土産様に4合瓶を2本レジに持って行きました。
最後の一本は別の銘柄にしようと思い、長野の蔵の生原酒くださいと言うと、お店の方が塩澤さんを電話で呼んでくださり、店内で10分ほど待ったところで10年ぶりにご挨拶させていただきました。10年前とは髪型が違うくらい。お変わりない感じでした。塩澤さんも10年前の事なのに、私のことをかすかに覚えていてくださいました。早速リクエストするとすぐにいくつかの銘柄を選んでくれ、その中で気に入ったものを一本選びました。選んだのは信濃錦の生原酒。これと信濃鶴を一緒の箱に入れてもらい自宅に直送してもらいました。
その後、タクシーを待つ間に塩澤さんが「抜群にいい」という滝澤や信濃錦のサンプルを試飲させていただきました。確かにうまい。特に滝澤は生原酒で、加水火入れして出荷予定だそうで、”これだけの酒、このままの方が絶対いいのになぁ” などと感じます。純米吟醸などはかなりよかったです。あっという間に時間が過ぎてしまい、タクシーに乗ってお店を後にしました。ほんの少しでしたが楽しい時間でした。
お世辞にも便利な場所とは思えないのですが(ゴメンナサイ)、これだけのお店であれば地酒ファンなら絶対行くだろうなぁと思いました。飯田に帰省する楽しみがふえました。
飯田酒蔵しお澤
http://www.sakenoshiozawa.com/
0265-22-0508
信濃鶴、信濃錦、夜明け前、御湖鶴など県産酒のほか全国の地酒が揃っています。
長野県の駒ヶ根市に信濃鶴という銘柄の酒を醸す長生社という酒蔵があります。
Googleで検索していたら専務取締役杜氏の純米酒ブログが引っかかって偶然知ったのですが、そこの酒がすごいらしいのです。
何が凄いか・・。長生社、純米蔵という事にまず驚きます。つまりアルコールを添加しない蔵なんです。日本のほとんどの蔵は多かれ少なかれアルコールを添加した日本酒を出荷しています。アルコールを添加してコストを下げたり、味や香りを調節したりします。逆に言えば純米酒の造りはコストがかかり、味や香りをごまかせないため難しい造りとも言えます。純米酒を造っているだけでは驚きませんが、純米酒だけを造っている蔵というのは日本で20場もないと言われ、長生社はその内の1つなのです。
もう一つの驚きが2007年の全国新酒鑑評会で信濃鶴が金賞をとったことです。醪の段階で香りがとんでしまう純米酒は鑑評会では不利とされる中での金賞。しかも原料は山田錦ではなく美山錦。純米、美山という二重ハンデを背負いながらの快挙です。とはいえ、我々酒飲みにとって出品酒は口から吐くコスト度外視のお酒。普段飲む酒ではありません。その中の金賞といっても買う時の判断基準にはなりません。でも純米で金賞というと並大抵の努力では貰えないとれないというのはわかります。この蔵は過去にアルコールを添加したお酒で6回の金賞連続記録を持っているそうです。当時の日本記録だそうですが、その気になれば連続記録を伸ばすことだって出来たと思います。確かな技術を持つ蔵が純米に切り替えて造った酒にはとても興味が沸きます。
長生社の主力は信濃鶴の純米。原料は長野県の酒米、飯島産の美山錦。純米クラスだと普通一升瓶で2300円とか2600円とかしますよね?更に下だと低精白だったりマイナーな酒米だったり飯米だったりなんですが、美山錦でなんと1733円です。低精白かと思いきや美山錦を60%まで磨いています。このスペックで本醸造クラスより安い。安すぎます。これで利益出るのか心配になってしまいます。まさに酒飲みの味方。これを飲みたいと思わないなら酒飲みとして失格かもしれません。
・・・と、これだけ書いておきながら実はまだ飲んでいません。なぜなら東京では手に入らないのです。地元でしか手に入らない!!こう思うと更に飲みたくなるのが人というモノ。そういえば来週法事だよな、そうです、私の故郷は駒ヶ根から1時間の所なんです!!今年は奥さんの薦めでなぜか電車で帰ることになって、駒ヶ根も通るので駅前で酒屋さんを探してみるつもりです。故郷の近くにこんな蔵があったなんて。
買って飲んでみたらレポートします!!乞うご期待。
マルセウ本間商店に一ヶ月ぶりにに行ってきました。前回買ったときは秋鹿の生もと、凱陣オオセト。これで1ヶ月持つはずもなく、比較的行きやすい近所の酒屋で4合瓶の酒を買って飲みつないでました。でも何か違うのです。やっぱり本間さんの所の酒が一番自分に合う。
この日は会社の同僚3人で。本間さんに「前回買った秋鹿生もとは抜群に旨かったです!」と伝えると本間さんも秋鹿の生もとについていろいろ教えてくれる。秋鹿の生もとは2回目で、前回は木桶でやったとのこと。「利いてみるかい?」とおもむろに足下の一升瓶を持ち上げて、見たことのない酒を出してくれる。
おー、秋鹿 朴!2004年上槽!瓶を光にすかしてみるとオリが浮いている。「すごい!試飲させてくれるんですか!!」
少し含んでみる。熟成香があり、きれいさは無く雑味が多い。でも飲めなくはない。今年の生もとと比べると断然今年の方がイイ。1、2年前までは飲めたモノではなかったそうで、今年になってようやく落ち着いてきたそう。本間さんに言わせるとこれは失敗なんだとか。今年の生もとは琺瑯のタンクで仕込んだもので木桶の古いやり方が何でもいい訳じゃないというようなことを説明してくれた。「とはいえ、これはこれで熟成された酒として飲めますね」と言うと十旭日の大吟醸の10年古酒を飲ませてくれた。口に含むとびっくり。変な味がなく、澄んだ味。10年物になれば紹興酒の様な熟成味が当たり前だと思っていたけれどこんな古酒もあるのかという驚きを感じました。古酒の基準が変わってしまうような酒でした。
この日は結局秋鹿 生もとともへじを買って帰りました。生もとは熟成してみよう。
天明 亀の尾
店にまた行くかかどうかはわからないが、酒は良かったので気が向いたらまた行くかも。
